新入社員意識調査(2024年 業界別編・卸売業・小売業)
卸・小売業の新入社員は、マネジメント志向他業種より高く3割・成長のポイントは「成功体験」と「人脈形成」の支援

2024年7月10日

調査・研究

2024年3月28日~4月30日、2024年入社の新入社員4,761人を対象に「新入社員意識調査」を行いました。本レポートでは、卸売業・小売業の新入社員の仕事への向き合い方について、調査・分析した結果を公表いたします。

背景

新型コロナウイルスの影響を受け、抜本的な変化や、新たな価値創造を求められている卸売業・小売業。卸売業では、物流の2024年問題が課題視され、DXなどによる働き方改革が注目されています。小売業は、円安とインバウンド需要の急上昇による影響を大きく受けており、どちらの業界でも人材獲得・人的資本価値の向上が喫緊の課題とされています。

経済正常化とさらなる業界の変革に期待が高まる中、日本のライフラインを支える卸売業・小売業へ入社をした今年の新入社員はどのような価値観やキャリア志向を持っているのでしょうか。本調査結果が、卸売業・小売業の未来の担い手である新入社員のこれからの育成に向けて、有益な情報となれば幸いです。

調査結果の概要

  • ● 入社時の気持ち「不安」がトップで4割超、「マナー習得」「職場の文化」への不安、他業種との差開く

  • ● 将来のキャリア「組織を率いるリーダーになりたい」が30.2%
      最大の理由は「人を束ねて大きな仕事をしてみたい」が37.4%

  • ● 今後したい仕事、半数以上が「楽しくてやりがいある」「成長できる」と回答
     「人脈が広がる仕事」は他業種より10ポイント近く高く33.2%に

  • ● 成長に必要なもの「成功体験」が5年連続の増加、初の7割超

  • ● スキルアップの取り組み「人脈を通じた学び」「ビジネス書」が他業種より4.9ポイント、6.2ポイント高い

(概要)

1. 入社時の気持ち「不安」がトップで4割超、「マナー習得」「職場の文化」への不安、他業種との差開く

はじめに、入社式を迎えた気持ちを質問したところ、「不安」と回答した割合が40.7%となりました。この割合は、卸売業・小売業を除く全業種(以下、『他業種』と記載)と比較をすると6.9ポイント高くなりました(図1)。

昨年の調査結果*1では「不安」と回答した割合は33.1%であり、昨年よりも7.6ポイント高い結果となりました。

(図1)

具体的にどのような不安を抱えているのか質問したところ、「仕事についていけるか(仕事の難易度)」が63.8%、「生活リズムや社会人としての考え方の習得」が50.0%、「社会人の基礎的なマナーの習得」が47.4%、「職場の環境になじめるか(職場の文化)」が27.0%、「上司との関係性」が22.4%となりました。

全体的に他業種より割合の高い項目が多く、特に差が大きい項目は「社会人の基礎的なマナーの習得」と「職場の環境になじめるか(職場の文化)」で、他業種よりそれぞれ7.0ポイント、6.0ポイント高い結果となりました。(図2)

(図2)

2. 将来のキャリア「組織を率いるリーダーになりたい」が30.2%
最大の理由は「人を束ねて大きな仕事をしてみたい」が37.4%

卸売業・小売業の新入社員は、将来どのようなキャリアを描いているのか展望を聞いてみました。結果、「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい<管理職>」と回答した新入社員が30.2%と最も多くの回答を集めました。この割合は、他業種より6.5ポイント高くなりました。(図3)

(図3)

3割の新入社員が管理職の道を回答しましたが、なぜ管理職を目指したいのか理由を質問したところ、「人を束ねて、大きな仕事をしてみたいから」が37.4%でトップとなりました。また、「将来経営層として会社を引っ張っていきたいから」は25.3%で、他業種との差が開き、4.5ポイント高くなりました。(図4)

(図4)

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