ポテンシャルとは?ポテンシャルが高い人の特徴を紹介
本記事では、ポテンシャルの言葉の意味から、ポテンシャルが高い人の特徴、高め方などを紹介しています。社員一人一人の秘めている能力を引き出せれば、組織にとってはもちろん、本人や周りにとってもプラスに働きます。部下のポテンシャルを高めたい・ポテンシャルの高い人を採用したいといった担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
ポテンシャルとは
ポテンシャルは、直訳すると「潜在能力、可能性、将来性」といった意味の言葉。
ビジネスシーンでは、ポテンシャルは「まだ発揮されていない潜在能力・成長する可能性」などの意味で使われる言葉です。「新入社員の〇〇さんはポテンシャルを秘めている」のように使われます。
ポテンシャルを構成する6要素
一般的にポテンシャルが高いと言われる人材は、以下6つの要素を持っているのが特徴です。
6つすべてが当てはまるわけではありませんが、これらの能力が高い傾向があります。気にかけている部下や社員が下記を満たしているか確認してみましょう。
- 1. 分析力:複雑に絡み合う物事を細かな要素に分けて、関係性を捉えつつ構成を明確にする能力。
膨大なデータを正確に分析するためには、細かい部分に着目する力が求められます。 - 2. 思考力:物事を論理的に整理して考える力のこと。
思考力があると、物事を深く考えることができ、説明に説得力を持たせたりできます。
また自分中心ではなく、相手の視点で物事を考えられるのも思考力に含まれます。 - 3. 実行力:目標達成に向けて計画を立て、行動してやり抜く力のことです。
場当たり的ではなく、高い計画性をもとに行動するため、物事を完遂する能力と言い換えられます。 - 4. 客観性:第三者の視点に立って、物事を冷静に判断する能力です。
問題点を様々な観点から把握できることから、柔軟に現状の分析が行えます。
自分自身のことも客観的に捉えることができるので、間違いを自ら軌道修正できることも特徴です。 - 5. 成長意欲:組織において与えられた職務や役割をこなし、自分の能力やスキルを高めようとする意欲のことです。
成長意欲が高い人材は経験の積み重ねを楽しみ、学ぶこと自体に貪欲な姿勢を見せます。
自分自身の知識や経験の積み重ねにより、より良い状態を目指すのが特徴です。 - 6. 責任感:任された仕事を途中で投げ出さずに、最後まで取り組む性質が責任感です。
業務の途中で課題に直面した際には、自ら考えて判断し課題の改善を目指します。
ビジネスシーンでのポテンシャルの使い方
ビジネスシーンにおける、ポテンシャルの使い方を2つ紹介します。
- まだ発揮されていない潜在能力:「新しいプロジェクトに参加したことで、彼のポテンシャルを引き出せた」
- 成長する可能性:「彼のポテンシャルを見込んで、プロジェクトリーダーを任せた」
第二新卒を対象とする企業の採用活動においては、「ポテンシャル採用」という言葉を耳にするようになりました。
ポテンシャル採用とは求職者の職務経験ではなく、将来性や潜在能力に期待する採用形態です。この場合には、入社後の成長に期待する意味合いで“ポテンシャル”が使われています。
ポテンシャルとモチベーションの違い
ポテンシャルとモチベーションは似たような使われ方をしていますが、細かなニュアンスが異なるので確認しておきましょう。
モチベーションの意味は「動機を与えること・動機づけ」です。物事に取り組む際のやる気や意欲という意味でも使われています。つまり、ポテンシャルとの違いは、本人の「気持ち」が含まれている点が違います。
どちらも「高い/低い」と表現しますが、モチベーションが高いとはやる気が生まれている状態を指し、ポテンシャルが高いは能力を秘めている・期待感があるといったように使われます。似ているようでニュアンスの違う言葉なので、混同している方はしっかり区別しておきましょう。
ポテンシャルが高い人の特徴
ポテンシャルが高い人には以下のような特徴があります。
- 素直かつ謙虚である
- 自己分析ができている
- 失敗を恐れず好奇心旺盛に行動できる
- 責任感や向上心がある
上記の特徴を理解していれば、社員のポテンシャルを高める際や採用時に役立つでしょう。
素直かつ謙虚である
ポテンシャルが高い人は素直な傾向があります。周りの意見に素直に耳を傾け、自分にとって耳が痛い指摘があっても決して言い訳をすることはありません。自分の欠点を素直に認めて、改善しようと努めます。
そのため、周りからのアドバイスを吸収し、速いスピードで成長していきます。
また、自分の能力を過信することもなく、常に謙虚な姿勢でいるのも特徴のひとつです。その謙虚さで人を大切にするため、周囲から愛される存在です。ポテンシャルが高い人は社交的な人が多いと言えます。
自己分析ができている
自分のことを客観的に捉えて、自己分析を行っているのもポテンシャルが高い人の特徴です。目指したい目標に向かって努力できる向上心があり、自分の強み・弱みをよく理解しています。
自分に必要な要素をしっかり分析できているので、周りの人よりも成長スピードが速いのが強みです。
また、常に振り返りを怠らないため、改善点を次の行動に反映するのも特徴です。
自己分析の徹底によって結果を出し続けるので、職場において新しいことにチャレンジする機会も多いでしょう。
失敗を恐れず好奇心旺盛に行動できる
ポテンシャルが高い人は失敗を恐れず、自分の好奇心に従って行動を続けられます。
失敗を怖れずにチャレンジできるメンタルを持っており、ミスをしても振り返りながら前に進みます。
また、好奇心旺盛であるがゆえに、周りで起こるさまざまな出来事にアンテナを張っているのも特徴です。
そして、特に興味があることに対しては、知識をどんどん吸収していきます。
ポテンシャルを構成する要素の「実行力」に優れているため、仕事においても自ら計画を立てて、自主的に取り組む力を持っています。
責任感や向上心がある
責任感を持って物事に取り組めるのもポテンシャルが高い人の特徴です。
責任感は仕事に対する意識の高さにつながっており、途中で投げ出すようなことは決してありません。
問題が生じた場合にも、自分で考えて改善策を見つける力があります。どんな局面でも諦めず、周りを引っ張っていく力があるため、周囲からの信頼が厚い人材になるでしょう。
また、向上心も高いので、自身のスキルアップは欠かしません。生産性の高い仕事が可能となり、会社に貢献します。
結果、本人は意図せずとも評価が高まり、結果的に出世する人が多い傾向にあります。
ポテンシャルを高める方法
社員のポテンシャルを高めることは、企業の成長にもつながります。では、どのようにしてポテンシャルを高めていくべきなのでしょうか。ここでは、行動と考え方の2つの方向からポテンシャルを高める方法を紹介します。
行動編
ポテンシャルを高めるには、新しいことにどんどんチャレンジする姿勢が重要です。
苦手なことや経験がないことにチャレンジすれば、能力の底上げにつながります。未知のことにチャレンジするのは勇気がいりますが、それをきっかけに秘めていた能力が開花するかもしれません。
人との関わりを積極的に持つことも、ポテンシャルを高めるには重要です。
普段はあまり話さない人と関わることで、自分の視野の広がりを感じられるでしょう。
特に自分とは正反対の考え方を持つ人と関わるのは、新たな視点で物事を考える良い機会です。
また、効率良くポテンシャルを高めるなら、仕事における目標を設定してみてください。
上司から指示された仕事を淡々とこなすだけでは、成長を見込めません。目標を設定して自分なりの計画で業務を進めることが、能力を高めるきっかけになります。
目標を設定する際は、方法や手段を具体的に考えることが重要です。具体的な目標であるほど、行動に移しやすくなります。また、ゴール設定を定量的にしておくと、振り返りがしやすくなるのでおすすめです。
考え方編
ポテンシャルを引き出せていない人の特徴として、意志の弱さや意欲の低さがあります。
本人でさえ気づかない潜在能力を持っていても、意識が低ければポテンシャルを開花させられません。
成長を目指して、常に向上心を持ち続けられるように、自分はどうすればやる気がでるのか自己分析してみましょう。
また、ポテンシャルが高い人は他責ではなく、自責で物事を考えています。
他責は、課題が生じた際に他人や環境に原因があると考え、自分の能力でなんとかしようという気持ちが起こりません。
結果、能力を伸ばす機会を損失しているのです。社員のポテンシャルを高める際には、自責で物事を考える人材が評価される環境を作るのが良いでしょう。
能動的に取り組み、自責の念で考えることで、「自分にできること」がどんどんと増えていくはずです。
そうすれば、ポテンシャルが発揮されるようになるでしょう。
社員のポテンシャルを高めよう!
ポテンシャルは「まだ発揮されていない潜在能力・成長する可能性」などの意味で使われる言葉です。
ポテンシャルが高い人材は積極的に仕事に取り組むことができます。潜在能力が発揮されれば、マネージャーやリーダーなど周りを引っ張っていく存在として職場に貢献してくれるでしょう。
ただし、ポテンシャルは一朝一夕で高められるものではありません。仕事に取り組む際の考え方を変え、ポテンシャルが高い人の行動を落とし込む必要があります。
社員のポテンシャルを高めたい担当者の方は、ALL DIFFERENTの研修をご活用ください。
- 次期管理職養成研修<全体概要編>はこちら
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