内定者研修やOJT指導者の教育など若手社員の育成に注力する株式会社フソウ様。野村充伸社長とフソウホールディングス株式会社・グループ人事部の竹内誠人様に、当社サービスの導入背景や活用方法を伺いました。
- 目的
内定承諾率30%の改善
- 解決策
内定期間中の社会人としての
基礎知識のインプット
入社前の学ぶことの意義の認識
- 成果
業務だけでなく、行動/マナー面での振り返りもできるようになった
新卒社員から、内定期間中の学びを活かせたという声があがるようになった
- 社名
- 株式会社フソウ 様
- 業種
- 製造業
- 従業員数
- 501~1,000人以下
- エリア
- 関東
- 階層
- 内定者 新入社員
- 利用サービス
- Mobile Knowledge
- 課題
- 早期離職 教育体系の構築
将来を支える若手の育成「実践して振り返り、次に活かす」、その繰り返しの先にある成長を見据える
- 野村充伸 様
株式会社フソウ
代表取締役
社長執行役員
- 竹内誠人 様
フソウホールディングス株式会社
グループ人事部
"人をつくれる人材をつくる" その1つの解が若手社員の底上げ
野村 当社は創業以来、中小の都市を主なお客さまとして水インフラ事業を展開してきました。そのため、昨今の少子高齢化や人口減少、それに伴う需要水量の低下の影響を受け、事業が縮退化しつつあるのが実情です。
その中で当社がどう生き残っていくのか、その答えの1つが「人材の育成」にあると考えています。公共事業である水インフラの枠組みはそう簡単に変えられるものではなく、「仕事のやり方」を変えることは困難です。そのため社員一人ひとりの考え方や気持ちを変えていかないと、会社として成立しません。大切なのは人の意識。経営人材の意識改革はもちろんのこと、「若手社員の底上げ」を1つの柱として掲げ、変化に対応できる人材、そして人をつくれる人材を育てることに注力しています。
野村 会社を俯瞰的に見ることができる人材に育ってほしい、その実現に向け、10年スパンでの育成を開始しました。当社は従来、転勤や部門間の異動がほとんどなかったのですが、それでは特定の拠点や部門といった"部分最適"な人材になってしまいます。そうではなく、例えば技術職なら、現場・施工管理、設計・計画、営業の3つを約3年ごとに異動させ、10年ほどかけて一回りすることで、多角的な視点で物事を見られるような人材を育てる。つまり、"部分最適"ではなく" 全社最適"な人材を育てる育成モデルへの変革を検討しています。
内定承諾率30%を改善したい
その解決策が「Mobile Knowledge for Freshers」
竹内 入社後1カ月間は、職種横断的な知識や業界知識を習得する期間と位置づけ、その後「職場体験研修」を5カ月、トータル6カ月間の新入社員研修を行っています。「職場体験研修」では、1人当たり2拠点を回り、拠点ごとの色合いや拠点による仕事の違いを感じてもらうほか、一通りの職種を経験してもらっています。各職種の業務プロセスや他部署との関わりを理解することで、会社全体を見渡すことのできる広い視野を身につけてもらうことが大きな狙いです。
ビジネスマナーや仕事への取り組み方・心構えといった社会人として必要な知識やマインドについては、ALL DIFFERENTさんの「Mobile Knowledge for Freshers(以下、MKF)」を活用し、内定期間から学んでもらっています。さらに、MKFで学んだことをアウトプットする5日間の実践型研修を組んでいただき、理解を深め、実践できる力を身につける体制を整えています。
竹内 実は当時、内定承諾率が30%にも満たなくて...、何とか内定承諾を得たいとALL DIFFERENTさんに相談したところ、ご提案いただいたのがMKFだったんです。スマートフォンで学習できることから、「若い子でもなじみやすいかな」と思い、内定者フォローの一環として導入しました。
ただ当時は、内定辞退を避けるための"フォロー"ばかりを意識してしまい、うまく使いこなせていなかったというのが正直なところです。しかし今は、"点"ではなく"線"での人材育成、つまりフォローだけでなく入社後の活躍までを見据えた育成を意識し、MKFでの学びを促しています。
とはいえ、学生である内定者にとって、内定期間中に学ぶことの意義は認識しづらいものです。そのため、内定者全員と私たち人事担当者がやりとりできるチャット機能を使ってコメントするなど、定期的にコンタクトを取って学びへの意欲を喚起するようにしています。
竹内 内定期間中に学ぶことの重要性、必要性を理解してもらうという意味ではまだまだ我々の力不足。もっと知恵を絞っていかないといけませんが、4月に入った途端、新卒社員から「勉強していてよかった」という声が聞かれますので、MKFのボリュームや質という点では非常に満足しています。入社後に書いてもらっている週報を見ると、業務に関する振り返りだけでなく、「ビジネスマナーのここができていなかった」など、マナーの観点での振り返りもできているので、MKFで学んだ内容がきちんと頭の中に残っているようですね。
研修はあくまでも動機づけ
実践と振り返りで知識・スキルの定着を図ることが重要
竹内 当社では従来、研修そのものよりも、研修で学んだことを「実践して振り返り、次に活かす」ことを大事にしています。入社後1カ月間の座学研修は、その場で消化しきれないくらいの学習量がありますから、その消化できなかったものを残り5カ月でどうリンクさせていくかが重要。ただ、リンクさせるにも彼らが得られる情報は限られています。その限られた情報の中で自分なりの仮説を立て、先輩社員にヒアリングできるようにしましょう、という話をことあるごとにしています。
彼らなりに本当によくやってくれているので、それを上司・先輩がどうフォローしていくか、その観点も忘れてはいけませんよね。ALL DIFFERENTさんには、OJT指導者向けの研修もお願いしていますが、OJTの汎用的なスキルに関してはまだまだ人によるバラつきが大きいので、皆が同じレベルで指導できるところまで持っていきたいです。
竹内 デジタルネイティブ世代の彼らは順応性があるせいか、Zoomでの研修は全く問題ありませんでした。ただ、4月から自宅待機が続いたことで、「2カ月も出社していない」ことが何よりも不安だったようです。研修で得たこと、実践したことを、実際に上司や先輩の前でどう振る舞っていけばいいのか、6月に入って出社して、いざ"対面"というときにとまどいがあるように見えました。今はだいぶ解消されてきましたので、今後もどんどん実践し、振り返りと改善を通じて成長していくことを期待しています。
野村 当社では定期的に、従業員満足度調査やキャリア調査などを行っています。そこで出てくる社員の生の声をどうくみ取り、どう反映させていくのか。単純に現場を回すだけ、人材育成だけに活かすというのではなく、組織開発と人材育成をどう交差させていくのかが大きな課題です。ALL DIFFERENTさんには、身近な相談相手として人材育成に関する悩みの解決をサポートしていただいていますので、組織開発の面も含め、今後もお力を貸していただけるとありがたいですね。
*野村社長のインタビュー『若手の底上げと経営人材の強化―その"サンドイッチ"で進める全社最適の人材育成を実践』も掲載中。ぜひご覧ください
事業内容: 水処理施設(浄水場等)の設計/施工からオペレーション/メンテナンス、施設に必要な技術開発や資機材の製造から調達、販売
従業員数: 650名
本社: 東京都中央区日本橋室町2丁目3番1号 室町古河三井ビルディング17F(コレド室町2)
ご利用サービス
- 社名
- 株式会社フソウ 様
- 業種
- 製造業
- 従業員数
- 501~1,000人以下
- エリア
- 関東
- 階層
- 内定者 新入社員
- 利用サービス
- Mobile Knowledge
- 課題
- 早期離職 教育体系の構築