ノンバーバルコミュニケーション|非言語で相手に伝える技術

published公開日:2022.01.19
ノンバーバルコミュニケーション|非言語で相手に伝える技術
目次
ノンバーバルコミュニケーションとは言語以外で行うコミュニケーションのことです。WEB商談が普及した現代においてノンバーバルコミュニケーションは必要不可欠と言われています。

本コラムではWEB商談時に活用できる具体的なノンバーバルコミュニケーションのテクニックをご紹介します。

話が上手な人はノンバーバルコミュニケーションが得意

「ノンバーバルコミュニケーション」という言葉を聞いたことはありますか。

ノンバーバルコミュニケーションとは言語以外で行うコミュニケーションです。
具体的には、顔の表情や声の大きさ、ジェスチャーなどを使ったコミュニケーションです。

一方、会話や文字などの言語で行うコミュニケーションをバーバルコミュニケーションと言います。

話やプレゼンテーションが上手な人を分析してみると、多くの場合バーバルだけでなく、ノンバーバルコミュニケーションをうまく取り入れているという結果がでてきます。

例えば、Appleの設立者であるスティーブ・ジョブズ氏やオバマ元大統領、TEDの出演者などはプレゼンが非常に上手です。
彼らの話に多くの人の心が惹きつけられる理由は、話の内容がわかりやすいという『バーバル』と、話すスピードや間の取り方、抑揚の付け方などの『ノンバーバル』両方のコミュニケーションのスキルが高いためなのです。

本コラムでは、ノンバーバルコミュニケーションに焦点を当ててお話します。

WEB商談やWEB会議ではノンバーバルコミュニケーションはより重要になっている

WEB商談やWEB会議で話をする際に「自分の話がちゃんと相手に伝わっているのか」「参加者の反応が薄いな」などと不安に感じたことはありませんか。あるいは聴き手だった時に「話をさえぎってよいのだろうか」と悩んだことはありませんか。

このようにWEB商談やWEB会議では対面商談や対面会議よりもコミュニケーションが一方的になりがちだと言われています。気持ちよく話し手は話すが相手はほとんど聴いていなかった、ということもありがちです。このような状況においては、話す/聴く時の抑揚や表情を今までよりも大きくつける、プレゼンテーション資料に以前よりも多く言いたいことを伝えるための図を用いるなど、よりノンバーバルなコミュニケーションが重要となります。

そのため、WEB商談におけるノンバーバルコミュニケーションスキルの強化は営業担当者にとって必要不可欠と言えます。

対面商談では可能だった直接資料を指さしながら説明することがかないません。相手の方の表情を見ながら話を変えることも難しい。また同じ部屋にいるということそのものが相手との距離感を縮め、仲間意識=人間関係の構築や円滑な商談推進につながっていましたがそれもできません。
場の雰囲気と人間関係を作り切れないまま商談を進め、結果として失注してしまう。対面での商談が得意だった人には、WEB商談でのコミュニケーションの取り方が分からず、急激に成果が下がり悩んでいる人もいるでしょう。

では、WEB商談で役立つ具体的なノンバーバルコミュニケーションについて詳しく見ていきましょう。

WEB商談で役立つノンバーバルコミュニケーション

WEB商談でノンバーバルコミュニケーションを行う際に話し手が大切にすべきポイントは3つです。

  1. 1. 間を空ける
  2. 2. 抑揚をつける
  3. 3. ボディランゲージを使う

間を空ける

オンラインの特性上、話が被った際に音が聞こえなくなるため、相手に話をしてもらう『間』を作ることで会話のキャッチボールを行いやすく、コミュニケーションが捗ります。

抑揚をつける

結論や重要なポイントはゆっくり話し、それ以外の情報は少し早めに話すなどの抑揚をつけることで相手は話を理解しやすくなります。

ボディランゲージを使う

パソコンの画面上で動きが無いと単調で話が伝わりにくくなります。画面越しであっても身振りや手振りを入れることで相手にイメージが伝わりやすくなります。

次に聞き手となった場合に大切にすべきポイントは2つです。

  1. 1. 大きくうなずく
  2. 2. 表情を豊かにする

大きくうなずく

話を聞いている、理解しているという自分の状態を相手に伝えるためには、大きくうなずくことが重要です。相槌を打つことも効果的ですが、WEB商談では、対面商談以上に相手の話を妨げないように無言で大きくうなずくだけでもよいでしょう。

表情を豊かにする

基本的には口角を上げて柔らかな表情で話を聞くように心がけましょう。
特にWEB商談の画面越しでは、真顔で真剣に話を聞いていても、相手からは不愛想な印象を持たれることもあるため、対面の時以上に表情には気を付けましょう。

ご紹介したポイントはすぐに実践できることですので、ぜひ試してみてください。

ノンバーバルコミュニケーション上達の一番のコツは『相手への配慮』といえるでしょう。
もちろんWEB商談だけでなく、電話をする際の「声の大きさ」「しゃべるスピード」もノンバーバルコミュニケーションです。
話し手は聞き手にとって、聞きやすく反応しやすい状況を作ること、聞き手は話し手にとって、話しやすい状況を作ること、が大切です。

WEB商談が始まる前からノンバーバルコミュニケーションは始まっている

WEB商談時に、せっかく表情豊かに話したりうなずいたりしても、周囲の騒音がうるさかったり、カメラに半分しか顔が映っていなかったりすると台無しですよね。

相手と会話をするときだけではなく、会議や商談前に見た目などの視覚情報を整えることもノンバーバルコミュニケーションを成功させるために重要です。

WEB商談や会議前の準備のポイントは3つです。

  1. 1. 見た目を整える
  2. 2. 周囲の環境を整える
  3. 3. 映りを整える

見た目を整える

対面の時と同様に、髪型や服装を整えましょう。
在宅ワークであっても、服装はラフにしすぎず、相手に好印象を与えるものを選ぶことをオススメします。

周囲の環境を整える

・約束の5分前にはWEB商談にアクセスできるよう準備をする
急なトラブルがあった際にも対応できるよう、時間に余裕を持って準備をしましょう。

・インターネット通信環境を整える
インターネットの通信が悪いと画面共有ができない、会話がスムーズに進まない等の問題が生じるため、事前に通信状況をチェックする必要があります。

・周囲の騒音が少ない場所を選ぶ
周囲の音や声を拾わないような場所を選びましょう。
どうしても静かな場所を使うことができない場合はノイズキャンセリング機能付きのヘッドセットを使うと効果的です。

映りを整える

・名前を入力しておく
WEB商談では対面時のように名刺交換ができないため、WEB会議システムにログインする際に必ず自分の名前を明記しておきましょう。
また、複数人で1台のPCを使う場合は極力全員の顔が映る場所にPCのカメラを準備し、名前はゆっくり名乗ることが重要です。

・背景の映り込みを少なくする
WEB商談中に、人が後ろを横切ったり、書類が散乱した雑然としたオフィスの状態が映ってしまうと印象が良くないため、背景画像を設定するか背景に何も映らない場所を選ぶことが大切です。

・しっかり顔が映るようにする
せっかく、表情を豊かにしたり、大きくうなずいたりとノンバーバルコミュニケーションを大切にしても顔がしっかりと映っていなければ台無しです。
事前に自身の映りを確認しておきましょう。

相手に与える印象はノンバーバルコミュニケーションによって大きく変わる

最後にメラビアンの法則についてご説明しましょう。
メラビアンの法則とは、『相手への印象やプレゼンテーションの理解は、非言語=話し方やボディランゲージなど、ノンバーバルな領域のコミュニケーションによって93%が決まる』という考え方です。
この法則は非常に有名なのであらゆるところで耳にされるかと思いますが、ここで注意が必要なのは言語情報と非言語情報は両軸であるということです。当たり前ではありますがいくら見た目を意識していても、中身がなければ伝えるべきことも伝わりません。

つまり、特にプレゼンテーションやビジネス上のコミュニケーションにおいては、まずその中身が重要で、その中身を後押しするのがノンバーバルコミュニケーションと言えるのです。

コロナ禍でWEB商談などの非対面接触をする機会が非常に多くなりました。この非対面でコミュニケーションをとるというスタイルは、恐らくコロナが収束しても日本国内に根付くのではないかと思われます。

非対面接触の機会が今後も多くあるということは、ノンバーバルコミュニケーションが引き続き重要である、ということです。

いかがでしたか。「ノンバーバルコミュニケーションについて学びたい」と思われた方はぜひこちらの研修をご覧ください。

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