A. 当社に限らずブライダル業界では、土日にご来店されるお客様が大半です。そのため、お客様との打ち合わせがメイン業務であるプランナーは、必然的に土日出勤となります。しかし、結婚や妊娠・出産を機に、土日出勤が厳しくなるのはよくあることです。「自身の勤務状況でお客様にご迷惑をかけたくない」。そんな思いから、女性プランナーは結婚したら退職するのがこの業界では当たり前となっていますし、当社も数年前までは同じような状態でした。
A. 結婚式と言うと、花婿よりも花嫁が中心となってプランを立てることが多いですよね。花嫁の気持ちをより理解できる人はやはり同じ女性に多いですから、当社の仕事は女性に有利です。このように、せっかく女性が活躍できる場があるのに、キャリアもスキルもある優秀な女性が、労働環境を理由に仕事を継続できないのはとても残念なことです。組織にとっても大きな損失となってしまいます。当社の社長も「女性がライフイベントで退職するという業界の常識はこのままでいいのか」という不安を抱えていました。
A. “ホーミー社員制度”がその一つです。“ホーミー社員制度”とは、時短や在宅勤務、産休・育休中の社員のことを指し、育児や介護など、何かしらの事情を抱えていても働き続けられるようにとつくった制度です。結婚式や打ち合わせなど、対お客様の現場業務が多いブライダル業界では、一般的に時短勤務や在宅勤務は難しいと言われています。しかし、先ほども申し上げたように、ライフイベントや家庭の事情を理由に離職してほしくないという強い思いから、当社では時短勤務や在宅勤務で仕事を継続できる環境を整えました。ちなみに“ホーミー”とは、仕事はもちろん、家庭も大切にするという意味で、英語の“home”から取った造語なんですよ。
A. 当社は「サービス業を愛する人達の為に存在し、No.1のチームワークを目指しながら、幸せな人が、幸せな人を創るを実現します」という経営理念を大切にしています。そのため、どんな状況でも、働く意志さえあれば働き続けるための方法を真剣に提案してくれますし、社員が自身の理想像に近づくために、何をどう身につけていくべきなのかを上司が一緒に考えてくれます。
A. “ニコニコ貢献投票”のことですね。この評価制度は、社員一人ひとりが個人の価値観で3つの項目を設定し、その3項目に対して一番貢献したと思うメンバーに票を入れるというものです。得票数に応じた賞与も支給しています。この制度によって、評価者であるリーダーが気づかない、小さな頑張りも評価できるようになりました。
A. そうです。“やりがい”という面を考えてみると、当社には「役職に就いていないという理由だけで仕事の裁量を狭めるのはもったいない」という考え方が浸透していて、例えば家庭の事情でリーダー職には就けないけれど、リーダーとしての能力が十分あるという社員には、予算権限も含めた大きなプロジェクトを任せることもあります。私自身、時短勤務でしかも子どもが2人いて、いつ休むかわからない状況なのに、採用関連の大きな仕事を任せていただいているんですよ。
A. 当社は3年に1度、社員の夢をまとめた「社長とみんなの夢計画」をつくっています。いわゆる中期経営計画のようなもので、その中に、「社内保育所をつくる」という夢があります。土日出社の多いブライダル業界にとって、ピンポイントでもいいから子どもを預けられる場所があれば、活躍できる女性がもっともっと増えると思うんです。社内にこだわらず、周辺の企業とも協力して保育所がつくれれば、当社の社員はもちろん、お花屋さんや司会者といったブライダルに携わる女性の活躍の場はますます広がっていくはずです。この夢をかなえられるよう、社員みんなで知恵を絞っていきたいですね。