内定者意識調査(入社前の勤続意向編)
離職意向者の入社理由「成長環境」が3割
定着に導くには「会社からの期待」「成長課題」の伝達がカギ

2025年2月12日

内定者意識調査(入社前の勤続意向編) 離職意向者の入社理由「成長環境」が3割 定着に導くには「会社からの期待」「成長課題」の伝達がカギ | 調査・研究

累計13,000社420万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所は、2024年10月15日~12月9日の期間で、2025年入社予定の内定者414人を対象に「内定者意識調査」を行いました。本レポートでは、内定者の企業に求めるサポート等を、勤続意向別に調査・分析した結果を公表します。

〈背景〉

2025年度に入社を控える内定者はZ世代に該当し、デジタルネイティブ、アフターコロナの生活様式、多様性への理解など、様々な特徴が挙げられています。そんな25卒の内定者は、終身雇用の崩壊を迎え、人材の流動化が当たり前になっている時代に入社をします。就職活動の時点で、転職を視野に入れている内定者も中にはおり、企業にとっては、若手社員の確保・定着を実現する難易度はますます上がっています。

そこで当社は、25卒の内定者が勤続・離職に対して、どのような意向があるか明らかにすべく、内定時点での勤続意向と入社理由の関係、また内定辞退・早期離職を防ぐために必要な支援について、調査した結果を公表します。

(参考)
内定者意識調査(内定期間中の心境編)https://www.all-different.co.jp/download/all/news_20250127.pdf 内定者意識調査(入社後の成長編)https://www.all-different.co.jp/download/all/news_20250131.pdf

調査結果の概要

  • 内定先企業での勤続・離職意向、「働き続けたい」66.2% 「そのうち転職したい」11.8%

  • 入社理由、「業界・事業への興味」が5割超でトップ
    勤続意向者は「理念への共感」、離職意向者は「成長できる環境」が上位にランクイン

  • 入社後成長するために求める機会
    勤続意向者は「フィードバック」、離職意向者は「難しい仕事」、意向未定者は「成功体験」

  • 【考察】内定辞退や早期離職の防止 「学生の温度差を理解し、柔軟に向き合う」

(概要)

内定先企業での勤続・離職意向、「働き続けたい」66.2% 「そのうち転職したい」11.8%

まず初めに、内定先企業で働き続けたいかどうか質問しました。

結果、66.2%の内定者が「できれば内定企業で働き続けたい」と回答しました。「そのうち転職したい」と回答した内定者は11.8%、「いつかは起業したい」と回答した内定者は4.1%となりました。また、「分からない」と回答した内定者は15.9%となり、2番目に高い割合となりました。(図1)

(図1)

ここからは、「できれば内定企業で働き続けたい」と回答した内定者を勤続意向者、「そのうち転職したい」「いつかは起業したい」「フリーランスとして独立したい」「家庭に入りたい」と回答した内定者を離職意向者、「分からない」と回答した内定者を意向未定者と区分し、勤続・離職意向別の結果を分析します。

呼称 回答項目
勤続意向者 できれば内定企業で働き続けたい
離職意向者 そのうち転職したい
いつかは起業したい
フリーランスとして独立したい
家庭に入りたい
意向未定者 分からない

入社理由、「業界・事業への興味」が5割超でトップ
勤続意向者は「理念への共感」、離職意向者は「成長できる環境」が上位にランクイン

まず初めに、勤続意向者、離職意向者、意向未定者別に、入社を決めた理由に違いがあるか調査をしました。

結果、三者すべて「業界・事業内容に興味を持ったから」「業務内容に興味を持ったから」が上位を占めました。

勤続意向者は、「業界・事業内容に興味を持ったから」が54.0%、「業務内容に興味を持ったから」が49.6%となりました。3位は「会社の目指す方向・理念に共感したから」で、33.2%でした。これは、離職意向者の14.9%より2倍以上高い割合となりました。また、「風通しが良い会社だから」も離職意向者より10.9ポイント高く、32.5%となりました。

離職意向者は、「業界・事業内容に興味を持ったから」が60.8%、「業務内容に興味を持ったから」が45.9%となりました。3位は「自分が成長できる環境が備わっているから」で29.7%となり、勤続意向者より5.2ポイント高い割合となりました。

意向未定者は、「業界・事業内容に興味を持ったから」が51.5%、「業務内容に興味を持ったから」が43.9%となりました。3位には「学生時代の(今までの)学びが活かせるから」(36.4%)がランクインし、勤続意向者より8.3ポイント、離職意向者より12.1ポイントの差をつけて突出した結果となりました。(図2)

(図2)

内定先に求める支援、勤続意向者と離職意向者のトップは「先輩社員との関係構築」で約半数
意向未定者は「内定者との関係構築」がトップで5割超

次に、内定期間中に企業へ求める支援が、勤続・離職意向別で異なるか比較しました。

勤続意向者の上位3つは、「先輩社員との人間関係を築く機会がほしい」(53.3%)、「他の内定者との人間関係を築く機会がほしい」(43.1%)、「マナーや仕事の進め方など、社会人の基礎を教えてほしい」(42.0%)となりました。

他意向者と比較すると、「マナーや仕事の進め方など、社会人の基礎を教えてほしい」は離職意向者より9.6ポイント、意向未定者より10.2ポイント高い割合となりました。また、「会社で活かせる知識の学び方を教えてほしい(本/サイト/動画)」(32.8%)においては、他より10ポイント以上の差をつけて突出した結果となりました。

離職意向者の上位3つは、「先輩社員との人間関係を築く機会がほしい」(45.9%)、「具体的な業務内容を教えてほしい」(39.2%)、「他の内定者との人間関係を築く機会がほしい」(37.8%)となりました。

勤続意向者と比較すると、「キャリアの相談をしたい」(14.9%)は9.8ポイント、「実務経験を積む機会がほしい(アルバイトなど)」(24.3%)は9.7ポイント高い結果となりました。

意向未定者の上位3つは、「他の内定者との人間関係を築く機会がほしい」(53.0%)、「先輩社員との人間関係を築く機会がほしい」(48.5%)、「マナーや仕事の進め方など、社会人の基礎を教えてほしい」(31.8%)となりました。

他意向者と比較すると、「他の内定者との人間関係を築く機会がほしい」が1位となっており、勤続意向者より9.9ポイント、離職意向者より15.2ポイント高く突出した結果となりました。(図3)

(図3)

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