若手社員1,200名の意識調査(内省支援編)
やりがい感じる内省支援「振り返りサポート」、成長加速の鍵は「教訓を生かす支援」

2025年1月21日 |NEW!

調査・研究

累計13,000社420万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所は、2024年10月12日~10月15日の期間で、社会人1年目から4年目の若手社員に対し意識調査を実施しました。

若手社員への育成は大きく分けて「業務支援」「精神支援」「内省支援」の3つの支援があると言われています。これまで、「業務支援」「精神支援」の実態*1を公表しました。今回は、内省支援*2の実態を調査・分析します。

*1
若手社員1,200名の意識調査(業務支援編)https://www.all-different.co.jp/download/all/news_20241223.pdf
若手社員1,200名の意識調査(精神支援編)https://www.all-different.co.jp/download/all/news_20250107.pdf
*2内省支援とは、振り返りのサポートにより、個人の成長をサポートすること。
(概要1)

〈背景〉

当社の調査結果*3によると、人事責任者・担当者が抱く若手社員への課題は「主体性・積極性」が最多の結果となりました。実際に、多くの企業から「自分で考えて行動できるようになってほしい」「指示待ち人材が多い」など、若手社員へのお悩みの声が当社に寄せられます。

「主体性・積極性」を高めるには、言われたことをやるだけではなく、自分自身で「どうすればよいのか」「こう取り組んでみよう」と考える力を養い、自己成長につなげることが重要です。様々な成長支援がある中で、自分自身で考え抜く力を養うためには、リフレクション(振り返り)が効果的とされています。リフレクションとは自分の行動を主観や感情ではなく、俯瞰ふかんして考えて振り返り、次に活かす学びを得る方法です。

(概要2)

このようなリフレクションを上司や先輩からサポートすることを「内省支援」と呼びますが、実際に効果的な内省支援ができている企業はどれほどあるでしょうか。本レポートでは、若手社員が成長するために、内省においてどれだけ支援をしてもらっているか、調査結果をまとめました。育成を検討される経営者・人事担当者、管理職の皆さんにとって、一助となれば幸いです。

*3「人事の課題」実態調査(社員の育成編)https://www.all-different.co.jp/download/all/news_20230126.pdf

調査結果の概要

  • 3割の新人が、上司や先輩から内省面の支援を「全くしてもらっていない」と回答

  • 内省支援をしてくれる相手は「同じグループ・チームの先輩」が最大。年次が上がるにつれて増加傾向

  • 内省支援されていると感じる度合い、「役職が2つ以上、上の上司」からが最大に

  • 内省支援の内容トップは「業務や行動への振り返りサポート」、一方「得た教訓を試す機会の提供」「他業務への応用」の支援は少ない結果に

3割の新人が、上司や先輩から内省面の支援を「全くしてもらっていない」と回答

まず初めに、社会人1年目~4年目の若手社員に対して、上司や先輩からの内省支援が十分と感じているかを質問しました。

結果、「十分にしてもらっている」「してもらっている」と回答した割合は、社会人1年目は53.6%、社会人2年目は52.7%、社会人3年目は53.7%、社会人4年目は58.0%となり、各年次共通して半数以上が支援をしてもらっていると回答しました。その中で、「十分にしてもらっている」と感じる割合は、社会人1年目が21.3%と最大の結果となりました。

一方、「全くしてもらえていない」と回答する割合も、社会人1年目が30.3%と最大となり、3人に1人が全く内省支援されていないと感じている実態が明らかになりました。(図1)

(図1)

内省支援をしてくれる相手は「同じグループ・チームの先輩」が最大。年次が上がるにつれて増加傾向

次に、社会人1年目~4年目の若手社員に誰から支援を受けているか質問しました。

社会人1年目では、「同じグループ・チームの先輩」と28.7%が回答し、次に「役職が1つ上の上司」(27.7%)、「同期」(22.7%)と続きました。

社会人2年目も同様に「同じグループ・チームの先輩」と回答する人が31.3%と最も多くなり、次に「役職が1つ上の上司」(23.7%)、「同期」(17.0%)と続きました。

社会人3年目も「同じグループ・チームの先輩」と回答する人が33.0%と最も多くなり、次に「役職が1つ上の上司」(27.7%)となりました。次いで、「同期」「役職が2つ以上、上の上司」がともに17.3%となりました。

社会人4年目では、「同じグループ・チームの先輩」と回答する人が34.3%と最も多くなり、次に「役職が1つ上の上司」(29.0%)、「同期」(24.3%)と続きました。

全年次共通して、上司からのサポートよりも「同じグループ・チームの先輩」の支援が多く、年次が上がるにつれて、割合が増える傾向にありました。(図2)

(図2)

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