若手社員1,200名の意識調査(業務支援編)
業務支援者は同グループの先輩がトップに!部署や職位を超えた「面の支援」で広い視野・高い視座を獲得
2025年1月7日
*1業務支援とは、業務における遂行手順・生産性の向上・効率化・負担軽減の支援を指します。
〈背景〉
2024年の新入社員意識調査の結果*2より、2024年入社の新入社員が抱く理想の上司として「間違いを指摘して正してくれる」という項目がトップにあがりました。また、成長するために必要なものには、仕事を通じた経験だけでなく、「上司や先輩からの事後のフィードバック」も求めていることが明らかになりました。これらの結果より、新入社員は正しく成長していくために、上司や先輩からフィードバックやアドバイスがもらえる環境を望んでいることがうかがえます。
*2新入社員意識調査(速報値版)https://www.all-different.co.jp/topics/20240422
上司や先輩からの若手社員への支援には、大きく分けて「業務支援」「精神支援」「内省支援」の3つの支援があると言われています。本レポートでは「業務支援」にフォーカスし、社会人1~4年目の若手社員が感じる、上司や先輩からの業務支援の実態を公表いたします。調査結果が、若手社員の育成を検討される経営者・人事担当者、管理職の皆さんにとって一助となれば幸いです。

調査結果の概要
- 半数以上の若手社員が業務支援を「してもらっている」と実感
一方、5人に1人の新人は「全くしてもらっていない」と回答 - 業務支援をしてくれる相手は「同じグループ・チームの先輩」がトップに
- 業務支援を十分と感じる相手は「役職が2つ以上、上の上司」が最大に
- 業務支援内容、職種・業界・社会人としてのマインド・知識・スキルへの支援が手厚い結果に
- 業務支援があると「安心」「感謝」「成長のために頑張ろう」とポジティブに捉える傾向に
苦手業務へのアサインは、成長意欲が高まる結果に - <考察> 場当たり的なアサインメントではなく、中長期的な育成計画立案と定期的な見直しが重要
半数以上の若手社員が業務支援を「してもらっている」と実感。一方、5人に1人の新人は「全くしてもらっていない」と回答
まず初めに、社会人1年目~4年目の若手社員に対して、上司や先輩からの業務上の支援が十分と感じているか質問しました。
結果、「十分にしてもらっている」「してもらっている」と回答した割合は、社会人1年目は60.0%、社会人2年目は60.6%、社会人3年目は57.0%、社会人4年目は58.0%となり、半数以上の若手社員が業務支援をしてもらっていると感じていることがわかりました。その中で、「十分にしてもらっている」と感じる割合は、社会人1年目が最大で24.7%となりました。
一方、「全くしてもらえていない」との回答は、社会人1年目が20.7%と最大の割合となり、5人に1人が業務支援されていないと感じている実態が明らかとなりました。(図1)

業務支援をしてくれる相手は「同じグループ・チームの先輩」がトップに
次に、社会人1年目~4年目の若手社員に、誰から支援を受けているか質問しました。
社会人1年目は、42.7%が「同じグループ・チームの先輩」と回答し、最も高い結果となりました。この選択肢は、他年次においても最大となりました。次に「役職が1つ上の上司」(31.3%)、「同期」(23.0%)と続きました。
社会人2年目も同様に「同じグループ・チームの先輩」(38.0%)と回答する人が最も多く、次に「役職が1つ上の上司」(33.7%)、「同僚」(22.0%)と続きました。
社会人3年目は、「同じグループ・チームの先輩」(36.0%)、「役職が1つ上の上司」(35.3%)、「役職が2つ以上、上の上司」(23.0%)。
社会人4年目は、「同じグループ・チームの先輩」「役職が1つ上の上司」が同等の38.3%、「同僚」(28.0%)と続きました。
全年次共通して「同じグループ・チームの先輩」と回答する割合が最大となり、若手社員にとって距離の近い先輩が業務を支えてくれていることが分かります。また、年次が上がるにつれて「役職が1つ上の上司」から支援を受ける割合が高くなる傾向が見られました。さらに、社会人1年目では「同期」、社会人4年目では「同僚」の存在も大きいことも特徴と言えるでしょう。(図2)

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