3層同時研修「職場ぐるみで働き方見直しゼミナール」を開催|イベントレポート|組織開発・人材育成
-働き方改革に欠かせない「女性社員」「管理職」「人事部」の相互理解-
2017.03.15
3月3日に開催された第1回「職場ぐるみで働き方見直しゼミナール」には、24社78人の皆さまにご参加いただきました。記者発表会に続き、今回はゼミナールの様子をレポートします。
画期的なプログラムで“研修”を超えた“実践”を
新教育プログラム「職場ぐるみで働き方見直しゼミナール」は、名前にある通り「職場ぐるみ」で実施することが最大の特徴。各企業から、子育て中の「女性本人」、職場の在り方を決める「管理職」、職場改革を支援し女性活躍を推進する「人事部(推進者)」という立場の異なる3者に参加いただき、それぞれの階層に別れてディスカッションをした後、企業ごとに集まってアクションプランを作成してもらうという画期的なプログラムです。「ゼミナール形式」&「3階層同時参加」というプログラムは、当社にとって初の試みでした。
まず最初に行われたオリエンテーションで、本プログラムの共同開発者である中原淳氏(東京大学准教授※)は、「3階層に別れてまた一堂に会すこのプログラムは、よくある女性活躍推進の施策に"No"と言っている。それぞれの階層で学んだことを共有し、最後にアクションプランを立てていただくというように、研修ではなく実践」とプログラムの意義を説明。また、「ワーキングマザーの支援と働き方の見直しを切り離して考えてはいけない」と、施策を練る際に欠かせない視点を強調しました。
※ 肩書はゼミナール当時のもの
活発な意見交換につながった参加者一人ひとりの意識の高さ
続いて行われた階層別のディスカッション。これまでの調査・研究データから明らかになったことを講師が解説し、その内容を踏まえて他社の同じ階層の方々と意見交換を行っていただきました。
「女性本人」が集まった会場では、皆が子育てと仕事を両立する女性で、かつ同じような悩みを抱えているという“似た者同士”だったためか、自己紹介の段階から打ち解け、笑顔でディスカッションする姿があちこちで見られました。また、担当した講師が「参加者一人ひとりの意識が非常に高く、タイムマネジメントや職場へのアプローチはできていて当然という認識の方ばかり」と振り返るように、同じ意識、同じ認識の人同士で意見交換できたことで、自身の考えや行動に自信を持ち、働き方を変えるために取り組むことは何かを検証する良い機会になったようです。
一方「管理職」ルームでは、子育て中の女性部下を持つ方を中心に女性7人を含む24人が参加。性別も年齢もバラバラなためか、「女性本人」ルームに比べて静かな雰囲気で始まりました。しかし、いざプログラムが始まると活発なディスカッションが行われ、お互いの話に深く納得する姿が見られました。参加者のほとんどが「自身の会社でも取り入れてみたい」と共感するような取り組みも発表されました。
「推進者」ルームでは、大規模調査で得られた知見を集積し作られた「トランジションマップ」を使用し、女性のキャリアステップの全体像を理解していただきました。ここでもやはり、講師の説明に深くうなずき真剣にメモを取る様子が見られた他、休憩時間にも意見交換をする姿が。参加者からは、「男性は...女性は...というありふれた話ではなく、きちんと調査に基づいた上での内容で説得力があった」「自身が出産を控えており、出産後にどういう仕事の仕方をすればいいのか、そのコツが分かった」といった声が聞かれました。
このディスカッションを通じ、参加者全員が「他人事ではなく自分自身のこと」として高い意識を持っていることが分かり、当社としても引き続き価値あるプログラムの開発・提供に努めていくという気持ちを新たにしました。
3者の学びをアクションプランに反映、他社事例からも多くを吸収
約2時間の階層別ディスカッションの後は、再び企業ごとに集まりアクションプランを作成。それぞれの階層で学んだことをもとに、今後どのような職場を目指すのか、職場ぐるみでどのように働き方を変えていくのか、ビジョンを立て、1枚のポスターにまとめていただきました。各社とも、かなり具体的なアクションプランが策定されました。
最後に、各社のアクションプランを見ながら意見交換するポスターセッションを実施し、それぞれの特徴やポイントを共有。「他社からもらったコメントの中にもハッとする気付きがあり、参考になった」と参加者が話すように、自社では思いつかない意外なアイデアを習得することができたようです。
5月18日の「人材育成イノベーションフォーラム」(大阪は6月14日開催)では、今回のゼミナール参加者がどのような施策を打ち出し、どんな取り組みを始めたのか、アクションプランの進捗状況も発表します。参加者の皆さまとともに、女性の活躍を推進する人材の育成や女性管理職育成の在り方について考えてみませんか。
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