5W2Hとは?ビジネスコミュニケーションにおける活用ポイントと例文

update更新日:2025.03.06 published公開日:2023.06.09
5W2Hとは?ビジネスコミュニケーションにおける活用ポイントと例文
目次

5W2Hとは、When・Where・Who・What・Why・Howに「How much」を加えた情報伝達のフレームワークです。効果的な使い方を習得するには、各要素の意味と例を理解し、なぜビジネスで5W2Hが必要なのかを理解することが近道。本コラムでは、5W2Hの基本的な意味と使い方、メリット・デメリットを解説します。

5W2Hとは?意味と読み方、覚え方

5W2Hは、情報伝達や事象の確認・分析などで用いられているフレームワークです。特に事業の展開や業務遂行に必要な要素が詰まっており、ビジネスコミュニケーションでは高い汎用性を誇ります。

まずは5W2Hの基本的な意味と読み方、覚え方を確認しましょう。

5W2Hの基本の意味と読み方

5W2Hという呼び方は、When・Where・Who・What・Why・How・How muchの頭文字をとった略称となっています。各要素の意味は、下の表の通りです。

【5W2Hの各要素の意味】

要素(英語) 日本語の意味 内容の例
When いつ
  • 10時までに(期限)
  • 来年の秋に(時期)
  • 5月から6月に(期間)
  • 部長と話すときに(タイミング)
Where どこで/どこに
  • 展示場Aで(場所)
  • 取引先のB社で(場所)
  • グループワークに適した会場で(場所の条件)
  • クラウドにあるフォルダCに(保存場所)
  • Zoomで(使用ツール)
Who 誰が/誰に
  • 自分が(主体となる人物)
  • 課長が(役割)
  • 顧客に(相手)
  • 20代の社会人1年目の人に(ターゲット)
What 何をする
  • 議事録の作成をする(具体的な業務内容)
  • 資料を作ってもらう(具体的な依頼内容)
  • チームの方向性を定める(概念的内容)
Why なぜ
  • スキル向上のため(目的)
  • 市場のニーズが変化したため(理由・原因)
How どのように
  • ファイルBを参考に(方法)
  • 周辺業務を外部委託することで(手段)
  • 交通機関を使って(経路)
  • オンライン動画講座で(リソース)
How much いくらで
  • 発注額500万円で(予算・費用)
  • 販売価格2万円で(価格)
  • 損失額80万円(利益・損失)

これら7つの要素を明確に伝えることで、必要な情報の抜け漏れを防ぎ、相手のスムーズな理解につなげられます。日々の業務報告はもちろんのこと、企画書やプレゼンテーション、マーケティング戦略などでも大いに役立つでしょう。

より伝わりやすい内容にするには、

  • WhenやHow muchで具体的な数値を伝える
  • WhereやWhoに具体的な名称を入れる
  • Howに具体的な手段やツールの名称を入れる
  • How muchに具体的な金額を入れる

などのように、“具体性”を意識しましょう。

5W2Hと5W1Hの違いに基づく覚え方

5W2Hでは考慮すべき要素が7つあり、「なかなか覚えられない」という人もいるかもしれません。そのようなときは、まず5W1Hを覚え、次に「How much」を追加すると覚えやすくなります。

「5W1Hを覚えることが難しい」という場合は、以下のように“基本情報と補足情報”に分けてから覚えましょう。

【覚え方の例】

要素 意味
5W1Hの基本情報 When・Where・Who・What いつ・どこで・誰が・何をする
5W1Hの補足情報 Why・How なぜ・どのように
5W2Hの追加情報 How much いくらで

このような3段階に分けたうえで、報告・分析のテンプレートを作っておくと便利です。テンプレートは、WordやExcelで各要素を記入できる枠を作成しておいても構いませんし、次のような例文を作成して適宜情報を入れ替える形でも構いません。

【3段階の例文】

When・Where・Who・What 5月の展示会でAさんがチラシを配る
Why・How 商品アピールのために、ブース前で声をかけながら
How much チラシ100枚を4,000円で印刷して

テンプレートとしては覚えやすさが重要ですので、自身が面白く感じられる例文を作ってもよいでしょう。替え歌によく使われる「うさぎとかめ」のメロディーにのせて覚える方法もあります。

5W2Hがビジネスシーンで必要な理由

5W2Hがビジネスシーンで求められる理由は、多忙で臨機応変な現場でこそ正確な報告・分析が必要だからです。

5W2Hを使わず、思いつくままに報告や分析をしていると、「これを伝えなければ。あ、これもあった」のように情報が断片的になり、伝える側にも伝えられる側にも把握に時間がかかってしまいます。

また、全ての要素を考慮したと思っていても、「WhoやWhatに注目しすぎてWhyに合わない方向で施策が進んでいた」という事態に陥っているかもしれません。

こうした情報の伝達・分析のムダを省いて効率よく進めるために、あらかじめ5W2Hというビジネスの要素をまとめたフレームワークを使おうというものなのです。

したがって、管理職や育成担当者は、育成対象者に5W2Hに基づく報告の仕方をまずは指導するとよいでしょう。How muchの項目で費用への言及が不要な場合は、「50部印刷する」「資料を5ページつくる」といった数量に置き換えて指示します。こうすることで、数値を意識する姿勢をより早く身につけられるでしょう。

こうした5W2Hのビジネスコミュニケーションを習得しておけば、その後の業務で企画やマーケティング戦略に携わるときにも、5W2Hを意識した分析・戦略立案が可能となります。

5W2H活用のメリット・デメリット

既に述べたように、5W2Hにはビジネスコミュニケーション上の大きなメリットがあります。一方で、使い方を間違えれば逆効果になってしまう場合もあります。

5W2Hを活用する際のメリット・デメリットをおさえ、効果的なコミュニケーションにつなげましょう。

5W2Hのメリット

5W2Hのメリットは、業務や戦略立案などに必要な要素を漏らさず伝達・検討できることです。このメリットは、次の3つに大別できます。

  • ムダのないビジネスコミュニケーションや施策検討ができる
  • トラブルに対する本質的な対処法につながる
  • 不慣れな業務や未知の分野の把握に役立つ

ムダのないビジネスコミュニケーションや施策検討ができる

ビジネスにおいて、具体的に何をやるか(What)に加えて、業務・施策の期限や実施するタイミング(When)、どこで誰が責任者となって進めるか(Where・Who)は欠かせない要素です。そして、実現には手段と費用(How・How much)を明確にしておかなければなりません。

こうした各要素を適切な方向にまとめあげるのは、業務・施策の目的や根拠(Why)です。

5W2Hを用いると、互いに関係づけられている各要素を把握しやすくなります。これにより、誤解によるミスを防ぎ、費用対効果に見合った施策を講じられます。

トラブルに対する本質的な対処法につながる

また、何かトラブルが発生した際も、各要素を1つずつチェックすることで本質的な原因にたどり着きやすくなります。

例えば、顧客のニーズと提供するサービスの内容にミスマッチがあったことが原因となっている場合、「Aさんが担当した案件がトラブルになったので、Bさんに任せよう」という対処法だけでは解決しません。5W2Hのどこでミスマッチを起こしたのかをチェックする必要があるのです。

このように、ビジネスシーンで伝達・検討すべき事項をリストアップしやすいという点で、5W2Hは優れたフレームワークといえます。

不慣れな業務や未知の分野の把握に役立つ

5W2Hの7つの要素を含む形で考えれば、最低限のポイントをおさえていることになります。

ビジネスコミュニケーションのスキルがまだ十分でない新人や、あまりノウハウのない分野での施策では、「何をどうすればよいのかわからない」という状態に陥りやすいものです。このとき、5W2Hを意識した情報収集や質問が役に立ちます。

具体的には、次のような手順で効率よく情報を収集できるでしょう。

  1. a. 5W2Hのどの要素が既知で、どの要素が未知なのかを確認する
  2. b. 未知の要素について調べる
  3. c. 未知の要素が既知になったら、5W2Hを含む全体像を把握する

ぜひ、様々な場面で5W2Hを活用してみてください。

5W2Hのデメリット

一方で、5W2Hにおける要素が7つあることで、「情報が多すぎる」というケースに遭遇することもあります。これが、5W2Hのデメリットです。

5W2Hの基本的な活用法は、このフレームワークに情報を当てはめて整理すること。しかし、伝える相手にとって「わかりきったこと」まで毎回伝えると、その伝え方は「冗長だ」と思われてしまいます。

具体的な場面としては、日常業務の中のちょっとしたコミュニケーションや、議題が明確になっている会議があるでしょう。

例えば、「当チームが参加する6月の展示会でサービスAの新規契約につなげるリード獲得のために行う展示の内容をどうするか(What・How)」という議題の場合、検討したい要素はWhatとHowです。

When・Where・Who・Whyが参加者にとって既知の情報であるにもかかわらず、発言のたびにWhen・Where・Who・Whyを伝えるようでは、会議の主目的であるWhat・Howの検討時間が減ってしまいます。

5W2Hを上手に使うには、時として「既知の要素は省略する」ことも重要なのです。

5W2Hの例文と活用ポイント

5W2Hは、一般的に次のようなビジネスシーンで活用されています。

  • 日々の業務指示・業務報告
  • 目標設定
  • プレゼンテーション・企画書
  • マーケティングの戦略立案・分析
  • 事業計画の策定

今回は、日々の業務報告と目標設定、プレゼンテーションでの活用ポイントを見ていきましょう。

日々の業務指示・業務報告の例文とポイント

日々の業務指示では、下の表のように5W2Hに対応した指示を出すと、部下に伝わりやすくなります。

【業務指示での活用例】

When
  • 19日の午前10時までに
Where
  • 社内フォルダに
Who
  • Aさんが
What
  • 営業資料を作成して提出する
Why
  • 営業担当のBさんがC社との商談に使うため
How
  • 過去に作成したC社向け資料を参考にしながら
  • 新サービスの特徴とC社のニーズに合うポイントをあげて
How much
  • 5ページ程度で
  • 導入費用の例は20万円と50万円の2パターンを用意して

【例文】

Aさん、19日の午前10時までに、営業資料の作成をお願いします。

BさんがC社との商談に使う資料なので、新サービスの特徴とC社のニーズに合うポイントをあげながら、5ページ程度にまとめてください。過去に作成したC社向けの資料が参考になります。導入費用の例は、20万円と50万円の2パターンを用意できるといいです。

作成した資料は、社内フォルダに保存してください。

反対に、指示や報告を受ける側になった場合も、伝えられている内容を5W2Hに当てはめて整理することで、不明な点を明らかにし、質問することができます。

目標設定(個人目標設定)

個人目標の設定では、5W2HのうちWho以外の要素が重要になります。Whoは基本的にその目標を設定する本人ですので、明言は不要な場合がほとんどです。

【目標設定での活用例】*個人目標の場合

When
  • 11月末までに
Where
  • 業務時間と通勤時間を利用して
Who
  • 本人が
What
  • 国家資格キャリアコンサルタント試験に合格する
Why
  • 人材派遣業務のサービスの質を向上させるため
  • 登録者や利用企業からの信頼を高めるため
How
  • 合格者に勉強法を聞く
  • 社内学習リソースのオンライン学習教材を使って勉強を進める
  • 会社の書籍購入補助制度で過去問題の解説集を購入する
How much
  • 解説集の販売価格:4,000円

営業担当者の個人目標の場合、How muchには達成すべき売上が入ります。バックオフィス業務担当者の場合は、処理すべき書類の数量などを入れるほうがよいでしょう。

なお、「誰とやるか」「誰に協力を求めるか」など関係者が目標達成のファクターとなっている場合は、Whoを省略せずに「Aさんと協力して」「Bさんに指導を仰いで」などと明記する方法がおすすめです。そうしたメンバーに事前に相談し、スケジュールを調整してもらう際にも、この5W2Hを伝えましょう。

プレゼンテーション

プレゼンテーションで5W2Hを活用する際は、Whereを業務場所ではなく市場の特徴を示す表現に、Whoを担当部署・担当者ではなくターゲット層にすると、より説得力のある説明になるでしょう。WhyやHowの内容を充実させることで、質疑応答でも納得感を高められます。

【プレゼンテーションでの活用例】

When
  • 1年後に市場投入
Where
  • 飲食店業界に
Who
  • ターゲット:インバウンド需要への対応に苦慮する小規模飲食店
What
  • 多言語対応のセルフオーダーシステムの開発・販売を行う
Why
  • 自治体による観光施策強化でインバウンド需要が向上しているため
  • 個人経営の飲食店では、日本語以外の言語での注文でトラブルが発生しやすいため
How
  • 日本語・英語・中国語・韓国語のほか、主要な海外観光客の言語に翻訳できるオーダーシステムを開発する
  • 来店者が操作しやすいよう、タブレット用のアプリケーションにする
  • 店舗利用時に必要な簡単なコミュニケーション翻訳機能も搭載する
How much
  • 開発費:800万円
  • 提供価格:1店舗当たり1万5,000円前後を想定

【例文】

インバウンド需要の高まりを受けて、小規模飲食店を対象とする多言語対応のタブレット用セルフオーダーシステムを開発します。市場への投入は1年後を想定しています。

現在、観光産業に注力する自治体が増え、インバウンド需要が高まっています。一方で、個人経営のような小規模の飲食店では言葉の壁が課題となっています。具体的には、海外観光客が来店しても注文の際に従来よりも多くの手間がかかったり、メニューの説明に困ったりするといった事態です。

そこで今回は、より多くの海外観光客に対応すべく日本語・英語だけでなく、隣国で使用される中国語・韓国語、そのほかインバウンドで訪れる観光客の主要言語への翻訳機能を搭載するとともに、店舗利用時に必要な簡単なコミュニケーションができる翻訳機能も搭載する予定です。開発費は800万円。顧客への提供価格は、競合サービスの価格を踏まえて1店舗当たり1万5,000円前後を想定しています。

プレゼンテーションでは、まず「何をしたいのか」を説明しましょう。その後、聞き手がより関心を抱きやすい内容を具体的に伝えます。

5W2H以外の3つの報告・分析フレームワーク

5W2Hはビジネスコミュニケーションを中心とするフレームワークですが、報告・分析に活用できる他のフレームワークと使い分けたり組み合わせたりすると、より効果を発揮します。

今回は、5W2HにResultを加えた「5W2H1R」、5W2Hに2つの要素を追加した「6W3H」、そして5W2Hと組み合わせて使える「PREP法」をご紹介します。

5W2H1R

5W2H1Rは、5W2Hに「Result(結果)」を追加したフレームワークです。活用できるビジネスシーンは5W2Hとほぼ同じですが、結果が伴う点で事後報告や効果分析、施策改善などでより便利に使えます。

例えば、店舗の売上げについて分析する場合は以下のように見ることができます。

【5W2H1R:店舗の売上げに関する要因分析の項目例】

When
  • 売上げの分析対象時期
  • 天候
  • 年中行事やキャンペーンの有無
Where
  • 店舗名
  • 立地やアクセスのしやすさに関する条件
  • 競合店の有無
Who
  • 客層(年代・性別・収入・ライフスタイル・家族構成など)
  • 店長やスタッフの人数、特徴
What
  • 通常より売れ行きが良かった商品
  • 通常より売れ行きが伸び悩んだ商品
Why
  • 購入の理由・目的
  • 当該店舗が選ばれる/選ばれない理由
How
  • 商品/店舗を知ったプロセス
  • 商品選びのプロセス
  • レイアウトなど商品の選びやすさ
  • 接客の質
How much
  • 1人当たりの購入価格
  • 売れ行きが良かった商品の価格帯
  • 売れ行きが伸び悩んだ商品の価格帯
Result
  • 実際の売上額
  • 平均売上額との差
  • かかったコスト

こうした要素の記録・分析を続けることで、当該年度の特徴や季節の影響などを把握し、翌年度の戦略に活用できるでしょう。多店舗展開を行う場合も、特徴が似ている店舗同士で標準化を図るといった横展開がしやすくなります。

6W3H

6W3Hは、5W2Hに「Whom(誰を/誰に/誰と)」と「How many(どのくらいの数量で)」を加えたフレームワークです。5W2Hよりも詳しい報告・分析に適しています。

5W2Hでは、「誰を/誰に」という観点がWhoでまとめられていました。しかし、Whoでは「誰が」という主語になる人物が想定されやすいため、他の関係者に言及することを忘れてしまう場合があります。

そこで、6W3HではWhoとWhomを意識的に分割し、対象者や協力者を明示する型をとっています。

How muchについても、5W2Hでは「費用」を当てはめることが多い一方で、「どのくらいの規模で用意するか」という「数量」を当てはめるケースもあります。6W3Hでは、予算やコストに使えるHow muchと製造数や販売数などに使えるHow manyを意識的に区別しています。

【5W2Hと6W3Hの違い】

要素 5W2H 6W3H
When
Where
Who
Whom
What
Why
How
How much
How many

5W2Hと6W3Hの使い分けのポイントは、

  • 関係者が結果に大きな影響を与え得るか?
  • 費用と製造数・規模の両方を把握する必要があるか?

といった点です。いずれもYESといえるのであれば、6W3Hのほうが抜け漏れなく報告・分析できるでしょう。

PREP法

3つ目のPREP法とは、これまでご紹介してきた疑問詞を用いるフレームワークとは異なる観点の手法です。簡単にいえば「伝える順番」のフレームワークです。Point・Reason・Example・Pointの4ステップで構成され、それぞれの頭文字をとってPREP法と名づけられました。

【PREP法の各ステップの意味と概要】

ステップ 意味 概要
Point 結論 最初に結論を述べる
Reason 理由 結論に至った理由を述べる
Example 具体例 理由を補足する具体的な事例や数値を述べる
Point 結論 理由と具体例を踏まえて、再度結論を述べる

PREP法を5W2Hと組み合わせて使う場合、何を結論として伝えるかは聞き手が求める情報によって変わります。例えば、「誰を担当者にするか」が問題となっている場面では、次のように情報を整理して伝えられるでしょう。

【5W2Hによる要素整理】

When
  • 6月
Where
  • 展示会
Who
  • Aさん・Bさんに会場へ行ってもらう
What
  • 来場者と名刺を交換する
  • 来場者に新サービスのチラシを配布する
Why
  • Aさんは声が通りやすく、初対面の人とも明るく会話できて良い第一印象を与えられる
  • Bさんは商品知識が豊富で細かな質問にも答えられる
How
  • Aさんは呼び込みとチラシ配布を行う
  • Bさんは商品・サービスの説明と名刺交換を行う
How much
  • 展示会参加費、ブース設計・設営の外注費
  • チラシ印刷代
  • Aさん・Bさんの交通費

【報告の例文】

6月の展示会には、AさんとBさんに行ってもらうことにします。

Aさんは声が通りやすく初対面の人とも明るく会話ができるので、ブース前を通る来場者に良い第一印象を与えられます。Bさんには営業担当として豊富な経験があり、効果的な商品・サービスの説明を行って名刺交換へつなげられると期待できます。

実際、Aさんは昨年の展示会で多数の来場者を呼び込み、ブースがとても賑わいました。Bさんは、他の営業担当者では契約の獲得が難しかった案件をクロージングまでもっていった実績があります。

展示会という限られた時間・スペースの中で、効果的に役割を分担してリード獲得につなげるには、AさんとBさんに会場へ行ってもらうのがよいと考えました。

もちろん、相手が知りたがっている情報がHow muchであるなら、「AさんとBさんが会場へ行く」ではなく、展示会にかかる各費用をPointで伝え、費用の内訳を説明しなければなりません。

PREP法と5W2Hを組み合わせる際は、最も伝えるべき情報を最初におさえてから他の要素を埋めると、必要な情報を抜け漏れなく整理できます。

5W2Hのスキルを身につけてビジネスを円滑に

以上のように、5W2Hはビジネスシーンでの報告や分析に役立つ便利なフレームワークです。思いつきやその場しのぎではない情報整理と伝達により、誰にとってもわかりやすいビジネスコミュニケーションの実現につながります。

5W2Hをより効果的に使うには、ただ型に当てはめて伝えるのではなく、聞き手が求める情報を考慮して、伝える順番を柔軟に変えなければなりません。

「5W2Hの各要素に、具体的にどのような情報を入れるべきか」

「どのような順番で伝えると理解しやすいのか」

こうした観点での思考力を鍛えるには、ロジカルシンキングの習得・向上も必要です。

ALL DIFFERENTでは、現場で活躍するビジネスパーソンを対象に、ロジカルシンキングを習得・向上させる研修を多数ご提供しています。より精度の高い5W2Hの活用に、ぜひお役立てください。

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